1994年、初めてサイパンへ行きました。
パートナーがサイパンのモニュメントデザインで大賞を頂いた表彰式に、
留守番がイヤで、ついていったのです。
夕方、海岸を歩いていたら、とても柔らかい優しいカタチの大きなモノが、
砂の中からスクッと立ち上がっているのに出会いました。
近づいて、よく見てみると、錆びた鉄の固まりでした。
雨、風、波に洗われて、腐食され丸味を帯びていました。
おそらくは第二次世界大戦の残骸、戦うために鍛えられた鉄。 その鉄が、こんなに優しい表情をしている。
私はとても複雑な印象を持ちました。
自然の中で、鉄は錆びて柔らかく優しいのです。そんな鉄と暮らしたいと思いました。 |